一歩進んだチャレンジをしたいときにおススメのザ・ブラザーズ!がれの斜面や岩場を登り切った先に待つ絶景に期待!
場所
オリンピック半島
Hood Canalエリア
距離/時間
往復: 25.4km
目安:14時間
標高
最高標高:2,092m
累積標高:2,145m
レベル
★★★★★
上級
トレイル概要
ザ・ブラザーズ(The Brothers)について
ザ・ブラザーズは、オリンピック国立公園とオリンピック国有林のブラザーズウィルダネスの境界に位置するツインピークの山。オリンピック国立公園の西部に位置することから、シアトルからもはっきりと見ることができます。
南峰がエドワード山、北峰がアーサー山と名前がついているものの、一般的には合わせてザ・ブラザーズと呼ばれています。
ルート
リナ湖、ブラザーズベースキャンプを経由し、The Brothersの南峰エドワード山を目指します。リナ湖を過ぎると一気にグレードが上がり、とにかくハード!GPSを頼りにルートを探り奈から頂上を目指します。
かなり険しい登りがあることから、余裕をもって3日間のスケジュールを組むことをおススメします。
1日目:トレイルヘッド→ベースキャンプ
2日目:ベースキャンプ→登頂→ベースキャンプ
3日目:ベースキャンプ→トレイルヘッド
1日で往復するツワモノもいますが、体力に相当の自信がないと厳しいでしょう。
参考:AllTrails WTA
見どころ
途中のリナ湖、リナ湖からブラザーズベースキャンプへ向かう途中にあるサイレントバレーと呼ばれる静寂な枯れた谷など、道中には見どころだたくさんあります。
高度が高いため、特に西側に開けた景色が楽しめ、マウントレーニアだけでなく、マウントアダムス、1980年に噴火したことで有名なマウントセントへレンズまで見渡すことができます。
ハイキングレポート
リナ湖までは同じルートを通るので、こちらの記事を参考にしてください。
リナ湖に到着したら、ひとまず休憩。そして、リナ湖北側のリナクリークを渡ります。
リナ湖周辺のキャンプ場を過ぎ、ここからブラザーズに向かうトレイルで、一気に難易度が上がります。
リナ湖までとは打って変わり、一気にワイルドに。倒木をくぐったり超えたりする場面が何度もあります。
しばらく進み、サイレントバレーと呼ばれる谷の横を登っていきます。リナ湖を過ぎるとほとんど(全く)人がいなくなり、静寂に包まれています。
一つ目の橋に到着。ここからさらにワイルドに…
倒木が道をふさぎ、本来のトレイルが通れなくなっているところが多々あり、ピンクのリボンとケルンを頼りに道を探りながら進んでいきます。
そして第二の橋に到着。
この橋の奥には美しい滝があり、ひんやりした風が疲れた身体に心地よい!一服の清涼を味わい、透き通った川の上を渡ります。
ここからベースキャンプまでは、さらにルートがわかりにくくいのですが、あたりを見渡しながらピンクリボンをたどっていきます。
倒木ややぶを過ぎた後は、川沿いのトレイルに戻り登っていきます。ここからさらに勾配がきつくなりますが、ベースキャンプまではあと一息!
1日目はここまで。ベースキャンプでは、この日に登った人たちからトレイルの状況を聞き、明日の登頂に備えました!
そして2日目。ベースキャンプを出た瞬間から早速きつい登り!
倒木越えも無数にある森の中を抜けていきます。登るにつれて川の音が聞こえてきますが、楽しむ余裕がないくらいきつい…
森を抜けると焼け野原に出て、この左手の方を登っていきます。さらに急こう配…
太陽を遮るものがないため土はすっかり乾き、土ぼこりが舞う中、倒木をこえたりくぐったりしながら登っていきます。
焼け野原を抜けると一気に植生が変わって高い木はなくなり、岩山らしさが増します。このあたりでヘルメット着用。
高度1200mを超え、後ろを振り返るとマウントレーニアが見えました!
ここから先、ルートらしいルートはなく、ほぼケルン頼り。どこを通ってもきついけれど、その中でも少しでも歩きやすいルートを探しながら進みます。
目の前は迫りくる岩山。時折後ろを振り返ってマウントレーニアを見て癒され、また進む、をひたすら繰り返していました。
岩石に足を取られないよう、一歩一歩確かめながら登っていきます。私たちの後ろには別のハイカーはいなかったのが幸いです。
頂上に近づくにつれ、90度近い角度に…。ここ登るの!?と思いながら、慎重に進みました。
そしてこんな岩場でも健気に咲く花にパワーをもらい、最後のひと踏ん張り。
最後の最後までハード!
途中から一気に雲が流れ込んできて、全く景色が見えなくなってしまいました。そして、この時点ですっかり疲れ果てていましたが、登るしかない!!
登頂!!残念ながらパノラマビューを楽しむことはできませんでしたが、雲の切れ間からときおりピュージェット湾とシアトルの街並みが見えました。
ここで既に疲れ切っていたこともあり、下りもかなりタフでした。これを日帰りでこなす猛者に乾杯🥂
ハードな分、達成感がありました!!
アクセス
シアトルからのルート
フェリーでBainbridge Islandへ。
フェリーを降りたら、WA-305 Nを進み、WA-3 Nに合流。その後、WA-104 Wへと左折し、Hood Canal Floating Bridgeを渡って約15マイル進み、US-101 Sへ。約33マイル進み、N Hamma Hamma Rdへと右折。そのまま7マイルほど進むとトレイルヘッドです。
ベルビューからのルート
ベルビューからはエドモンズからフェリーでキングストンへ渡るルートが早いかもしれません。
フェリーを降りたら、そのままWA-104WでHood Canal Floating Bridgeを渡って約15マイル進み、US-101 Sへ。約33マイル進み、N Hamma Hamma Rdへと右折。そのまま7マイルほど進むとトレイルヘッドです。
駐車場
比較的広い駐車スペースがありますがシーズン・休日などは非常に混むため、場合によっては道路沿い停めることになるかもしれません。早めに到着する、少し時間をずらすなどするとスムーズです。
おすすめ装備
服装
リナ湖以降、トレイル沿いのワイルドさが増します。草木の間を分け入って進むような場所もあるため、長袖・長ズボンで進むことをおススメします。また、ブラザーズベースキャンプ以降はほとんど日陰がないため、太陽に照らされて暑くなる可能性があります。一方、頂上に近づくにつれて強風が吹くこともあるため、ウィンドブレーカーは必須です。
天気の良い日はサングラスやつばの広い帽子が役立ちます。
靴
岩山のクライミングに耐えうる底の固いハイキングブーツがおススメです。
ハイキングポール
勾配がきついため、ポール必須です。頂上に向かう岩場を登る際は、軍手が役立ちました!
その他の情報
必要なパス
ここはOlympic National Forestにあたるため、トレイルヘッドの駐車場では例えば
- America the Beautiful アメリカ国内の国立公園などの年間パス $80
- Northwest Forest Pass ワシントン州、オレゴン州のNational Forestのパス 年間 $30、1日$5
などの、パスいずれかが必要です。
ワシントン州でのハイキングに必要なパスについては以下の記事にまとめていますので、併せてご確認ください。
トイレなど
トレイルヘッドにトイレがあります。